暖 房 車
蒸気暖房用の蒸気を発生させるためのボイラーを積んだ車両のことで、蒸気発生装置自体を持たない初期の電気機関車やディーゼル機関車が牽引する客車では、蒸気暖房ができないことから、寒冷地の冬場には蒸気を供給する暖房車が連結された。
暖房車は中にボイラーがあり、そこで水と石炭で蒸気を作るために、水や石炭を積むスペースが必要であった。走り装置のない小さな蒸気機関車みたいなものであった。

        
ヌ100
ワフ25000を改造したヌ100。改造当時はヨ7000であったがその後ヌ1000になり、後年はヌ100になった。
左は初期のもの、右はボイラー室中央の側窓1枚が採光改善のため高い位置に移設された。



ホヌ30
車体後部に炭水庫、室内にボイラーと水槽を設置しており、屋根上には水雷型通風器が1個設置されている。



スヌ31
前位に水タンク、後位に石炭庫を装備しており、中央部の車体内に蒸気発生用のボイラーを装備している。
屋根上にはガーランド型通風器が1個と煙突が設置されており、屋根の一部はボイラー整備のために取り外すことができる。




オヌ33
車両両端に水タンクと石炭庫があり、中央部の車体内に蒸気発生用のボイラーを装備している。
屋根上にはガーランド型通風器が1個と煙突が設置されており、屋根の一部はボイラー整備のために取り外すことができる。
旧型式はオヌ6880だったが昭和16年にオヌ33になった。




2120形蒸気機関車から改造された右の石炭庫が低いマヌ341
1949年に7両が浜松工機部で、1950年に22両が浜松工場(10両)および郡山工場(12両)で製作され、
計29両が東海道本線で使用されていた。



右の石炭庫が高くなった後期形のマヌ34

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