9020形 蒸気機関車
1911年(明治44年)に6両が試験的に輸入されたものである。製造は、アメリカのアメリカン・ロコモティブ社(製造番号49829 - 49834)で、機関車本体のみが輸入され、炭水車は国内工場で製造された。車軸配置0-4-4-0(B+B)の中型機で、後に輸入される9750形などが過熱式であったのに対し飽和式で製造され、第2蒸気ドームから後部シリンダに伸びる蒸気管が特徴的である。
輸入直後の試運転にさいし、前部台車の蛇行動が激しく走行の安定性を欠き、動輪の摩耗も大きかったため、1912年(明治45年)に浜松工場で先輪を1軸追加する改造を行なって車軸配置2-4-4-0(1B+B)形となり、9020形(9020 - 9025)に形式番号を改めた。1925年(大正14年)6月に全車が廃車された。


9020形
輸入直後の9020



9020形
前輪とテンダーが付け加えられた9020


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